FUJICA GS645 ~ 中版のフィルムカメラを買ってみた

以前の投稿(CONTAX TVS 〜 約15年ぶりに撮ってみた)で、フィルムで撮るのも面白そうだが、コンパクトカメラでは自分でピントが合わせられないので、一眼で撮ったらどうなのか、いや中版で・・・なんて書いてたんだけど、それから(予想通り)気付けば新宿の中古カメラ屋を何軒もハシゴして物色していた。

FUJICA GS645

Hasselbladもブーム時に比べれば五分の一ほどまで値段が下がったらしいけど、レンズも買うとやはり高い。PENTAXの645シリーズは随分と安くなっているし、レンズを揃えたとしても行く行くは645Z(公式サイト)を買った暁にその資産を使えるんだろうけど、ネットの情報によると「6×4.5は135mmと比べてもそんなに劇的な変化はないよ」みたいな情報が散見されるので、「せっかくなら6×7版だよな~」などと、一体それで何を撮りたいのかを考えないまま思案していた。

そこでPENTAXの67IIに的を絞って探し始めたんだが、残念ながら中古市場でタマ数が圧倒的に少ない。某黄色いカメラ屋のオジサンに話を聞いたところ、67IIは海外で人気があって国内より高値で売れるので、日本で中古を買い取っても海外に売っちゃうそうで。
(後日、実際に中野で有名な中古カメラ屋で、67とレンズ数本をまとめて買い取っているところを目撃したんだが、その後一週間以上経ってもWEBでも店頭でも販売されていないので、本当に海外に売っちゃったのかもしれない)

そんな中、新宿の中古カメラ屋(ショーケースにオールドカメラがぎっしりと陳列された店)で、FUJICA GS645を見つけた。予備知識は何にもなかったけど、中判カメラなのにレンズを蛇腹でコンパクトに畳むことの出来る、ちょっと本流から外れた(キワモノ的な・・・)カメラだ。山登りや旅行へと気軽に持ち運ぶための、サブ的なカメラなのかもしれない。
PENTAXの645も67も、あまりにも大きくて重いので「バイクで持ち歩くには厳しいなぁ」と思ってたところだったし、「コレで中判フィルムの写真が気に入れば、それからステップアップしても良いだろう」と考えて勢いで購入した。
何よりも安かったしね。ストロボとクローズアップファインダー&レンズがセットになって3万円(税抜)。

FUJICA GS645
畳むとコンパクトだけど、持つと意外にもずしりと重い。

家に帰ってこのカメラのことをネットで調べると(順序が逆だが・・)、特に初期のロットは蛇腹が弱くて穴が開きやすいらしい。現在中古で出回っているものは、ほとんどが何かしらの対策が施されたものらしく、僕が買ったものも幸いなことに穴は開いていなかった。

初期不良は10日以内なら返品が可能との事だったので、他に不具合がないかのチェックも兼ねて、早速翌日に初めてのブローニーフィルムを装填して屋内外で撮影をしてみた。

さすがに35mmフィルムに比べると現像を受け付けている店が圧倒的に少なかったが、下北沢のヒロセフォトショップ(公式サイト)というところが、ブローニーフィルムも1時間仕上げで、しかも同時にスキャンしてCD-Rに焼いてくれるという素晴らしいサービスを提供していることを発見。フィルム一本分を撮影し終えたところで、すぐに店に向かった。

現像が上がるまでの小一時間をお店で待たせてもらい、スタッフに名前を呼ばれると・・・ちゃんと撮れていた。
人生初の中判フィルム!

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初めてのレンジファインダーでのピント合わせに苦労したが、露出とピントをコントロールしてピシっと決まった写真は気持ち良い。やっぱ中判フィルムは、写真の説得力が違うわぁ(ホンマかいな)。

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さすが中判フィルムは階調も豊か(なような気がする)。

一方でスキャンしたデータの粒状感など、いくつか気になる部分もあったので、他の店で現像&スキャンしたものと比較しながら、色々と試してみたいと思う。

後日投稿した「Film Scanning ~ ネガフィルムのスキャンサービス比較」はこちら