DP2Merrill ~ 勝沼のワイナリー巡りをモノクロで。

デジカメのボディを買っては売ってを繰り返しているのは「自分のライフスタイルに合うものを探し続けている」のが最大の理由でありますけども、その一方で「まだ技術的に完成されたデジカメはない」という現実も厳然と横たわっていることが、デジカメに執着する気が起きない大きなファクターだったりする。
でもライカのM Monochromeって、ひとつ前のCCDモデルも現行のCMOSモデルも「技術的にも実用的にも、これがひとつの完成形じゃないか?」と思わせるパッケージだと思うんですよね。解像度と高感度耐性でまだ進化の余地はあるだろうけど、他社がそれ以上のモノクロ専用センサーを開発するとは思えないし。
でも、いかんせん価格がライカ過ぎる。マシンとしてひとつの完成形かもしれないけど、半導体の寿命を考えるとどうしてもデジカメにその値段は許容できない。

そこで、DP2Merrillですよ。Foveonですよ。

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RGB個別の信号を必要としないモノクローム画像の場合、一般的なベイヤー配列のセンサーとは異なって、受光素子のひとつずつが光の強さだけでデータを生成すれば良いので、各色ごと(つまり各ピクセルごと)に余計な演算をする必要がなく、またカラーフィルターとローパスフィルターが無いことで豊かな階調とシャープな解像度を得られる・・・というのがライカのM Monochromeのセールスポイント。(で合ってるのかな?)
だとすれば、機構はちょっと複雑だけど「Foveonって1ピクセル分の受光素子が受けた光の総量を演算で求め易いんじゃない?てことはモノクロに向いてるんじゃない?」と考えるのは開発者にとってもユーザーにとっても自然なことでありまして、その辺りの考察と検証はネットに数多転がっているし、事実SIGMAの現像ソフトであるSPPにも「モノクロモード」が実装されている。

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一方で「DP2MerrillのFoveonってISO200が限界だよねー」というのが大方の意見が一致するところも、「モノクロだったらいきなり溢れ出る高感度ノイズもアジじゃないの」という価値の曖昧さ、いや懐の深さが写真の面白いところでしょうか。それって「ドイツ車の価格に見合わない大きなロードノイズは、ノイズじゃなくてロードインフォメーションだから」みたいな感じでしょうか。ちゃうか。

そんなわけで、「実際のところDP2Merrillのモノクロ写真はどんなもんじゃい」というのを試すべく、勝沼のワイナリー巡りをした時の写真をSPPのモノクロモードで現像してみた。
ちなみにこの旅では、DP2MerrillとGRだけを持って行った。どちらも小さいボディに単焦点レンズとローパスフィルターレスのセンサーを備えたカメラで、描写の良さと45mmと28mmという焦点距離もちょうど良くて、2つ合わせても一眼レフより小さいしレンズ交換の手間がないしで「ちょっとした旅にはコレでじゅうぶんじゃないか」と思ったりもする。

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普段は暗い店内で料理写真を撮ることなんて絶対にしない(あくまで僕は、ですけど)DP2Merrillだけど、「モノクロだったらイケルかも」ということで撮ってみた。

SPPでいろいろ現像を試してみたけど、この写真は暗部が潰れて塗り絵状になり、ノイズもかなり出ている。もっと良い現像の仕方があるのかな~、でもモノクロだったらこれもアリかな。
何が正しいのかわからなくなってくる。

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モノクロの現像は、全体的にコントラストをちょっと締めている程度。
Photoshop上でモノクロにすると、カラー情報を元に特定の色の明度を変えられるんだけど、SPPではイマイチどうして良いのかわからない。

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棚仕立てのブドウが敷地いっぱいに覆いかぶさっている様子は迫力があったんだけど、「この写真はカラーの方が面白いんでないの」という欲望を抑えてモノクロにした。

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今回掲載した写真のほとんどは、「こんなに緑色(主にブドウ)が」という驚きや発見をモチベーションに撮ったものが多かったので、モノクロ現像の途中で何を目指してんのかわからなくなってしまった。でも色のことを考えなくて済むのは楽ちんだわ~。。。

DP2Merrillのモノクロ画像がどのくらい素晴らしいか?
解像感と階調の豊富さは相変わらずで、モノクロでもハッとさせられる鮮烈さがある。でも、もっと様々なシチュエーションで撮ったり大きく出力したりしないと、その真価を語ることはできないでしょうね。なぜなら僕があんまりモノクロ写真を撮ったことがないからです。
もっと撮ろう。